百段階段とは
実は百段階段は通常で、正式には旧目黒雅叙園(今はホテル雅叙園東京と名前が変わりました)の1935年に建造された3号館にあたります。
99段の階段の脇に7つの大きな広間が着いたつくりの館で、昔は目黒雅叙園が料亭であったことから宴会などを催していたそうです。
7つの広間があるとご紹介しましたが階数としては6階建ての構造で、それぞれの部屋の名前と階数、読み方は下表のようになっています。
階数 | 部屋の名前 | 読み方 |
---|---|---|
1階 | 十畝の間 | じっぽのま |
2階 | 漁樵の間 | ぎょしょうのま |
3階 | 草丘の間 | そうきゅうのま |
4階 | 静水の間 | せいすいのま |
星光の間 | せいこうのま | |
5階 | 清方の間 | きよかたのま |
6階 | 頂上の間 | ちょうじょうのま |
この広間の壁面はもちろんのこと、広間・階段の天井に至るまで豪華な装飾・絵画があるため2009年(平成21年)には東京都の有形文化財に登録されました。
百段階段企画展とは
百段階段では文化財としての単なる展示ではなく、企画展という形で様々なアートとのコラボレーション企画を毎年複数回行っています。
具体的に2021年〜2022年に行っている企画展を抜粋すると下記のようになっており、このページでは2022年7月2日〜9月25日に催された「和のあかり✕百段階段2022光と影・百物語」の写真を使用しています。
名称 | 期間 |
---|---|
線は、僕を描く at 百段階段~色彩空間で観る水墨画の世界~ | 2022年10月1日(土)~11月27日(日) |
和のあかり×百段階段2022光と影・百物語 ※このページで写真を紹介している企画展 | 2022年7月2日(土)~9月25日(日) |
大正ロマン×百段階段 | 2022年4月16日(土)~6月12日(日) |
時を旅する百段階段 | 2022年1月1日(土・祝)~4月10日(日) |
国際メダル展 | 2021年12月2日(木) – 12月16日(木) |
文化財で四季のお花見 | 2021年10月2日(土) – 11月23日(火・祝) |
和のあかり×百段階段2021 | 2021年7月3日(土) – 9月26日(日) |
…続きはコチラ(公式サイト) | … |
入場時間・入場チケット料金・アクセス
企画展ごとに微妙に開始・終了時間、入場料金は異なっているので必ず事前のチェックをおすすめしますが、具体例として2つご紹介します。
企画展名 | 線は、僕を描く at 百段階段~色彩空間で観る水墨画の世界~ |
開催期間 | 2022年10月1日(土)~11月27日(日) |
会場時間(最終入館時間) | 11:00~18:00(最終入館17:30) |
入場料金 | 当 日 :¥1,200 特別前売:¥1,000(9月30日(金)まで/館内 16:30まで) 学 生 :¥600 ※要学生証呈示 未就学児:無料 |
企画展名 | 和のあかり×百段階段2022光と影・百物語 |
開催期間 | 2022年7月2日(土)~9月25日(日) |
会場時間(最終入館時間) | 11:30~18:00(最終入館17:30) |
入場料金 | 当 日 :¥1,500 特別前売:¥1,200(7月1日迄)館内(16:30迄) 学 生 :¥800 ※要学生証呈示 未就学児:無料 |
入場チケットの購入方法
チケットの購入方法(入場方法)は主に①公式サイトで購入、②他チケット系サイトで購入、③ホテル雅叙園東京に宿泊する、3種類があります。
購入(入場)方法 | 特徴 | お得度 |
---|---|---|
公式サイト購入 | 通常料金(概ね1,200円〜1,500円) | 割引無し |
他チケットサイト購入 | レストラン・カフェ・浴衣レンタルとセットで割引などあり | 最大15%前後割引 |
ホテル雅叙園東京宿泊 | 通常入場料の半額 | 50%割引 |
入場料金だけの割引率でいえばホテル雅叙園東京に宿泊することが1番なので、宿泊に興味のある方、遠方にお住まいの方はこちらがオススメです。
ただ、東京近郊にお住まいの方やホテル宿泊はちょっと高い…という方には他チケットサイト(具体的にはアソビュー!)にレストラン・カフェ・浴衣利用などとセットで割引入場できるプランがあるためコチラがオススメです。
レストラン利用と言ってもホテル雅叙園東京のランチプランであれば1人で1万円もするようなものではないので安心できる価格帯だと思います。
アクセス
住所 |
〒153-0064 東京都目黒区下目黒1丁目8−1 |
電話番号 |
TEL:03-3491-4111 |
駐車場 |
地下1,2階に駐車場あり(宿泊時はフロントに声掛け要) |
最寄駅 |
目黒駅(JR山手線、東急目黒線、地下鉄南北線、三田線) |
目黒駅より徒歩3分なので電車と徒歩が便利ですが、行人坂を下る道の勾配は思ったよりも激しめです。
そのため、足腰に不調のある方、高齢者・お子さんと一緒の方は下記の通り無料バスがJR目黒駅と品川駅(本数少ない)から運行されているのでそちらの利用をオススメします。
JR品川駅(高輪口) |
全日:13:25、14:25、15:25 |
JR目黒駅(東口) |
平日 :11時〜21時(05分、25分、45分) 土日休日:9時〜21時(05分、25分、45分) |
少し遠目の画像ですがシャトルバスは以下のようなデザインで、ホテル雅叙園東京と脇に書いてあるためわかりやすいです。
注意点(ロッカー有無など)
階段移動のみ
百段階段はその名前の通り長い階段の脇に複数の広間がある構造になっており、当然階段移動がとなります。
百段階段のフロアに至るまでにはエレベーターを使用するものの、百段階段に入るとエスカレーターもエレベーターもありません。
また、車椅子・ベビーカー・シルバーカーもNGのためご注意ください。
■施設内は階段での移動となります。車椅子、シルバーカー、ベビーカーはご利用いただけません。
出典:東京都指定有形文化財「百段階段」|ご利用案内
靴を脱いで見学する
階段からつながる和室を見学するため、靴は脱いで階段に入っていくことなります。
靴を入れるビニール袋はいただけるので入れ物の心配ありませんが、素足は避けるよう注意書きがあるため、サンダルの方・ストッキングの方は靴下などを準備していきましょう。
途中にロッカー・トイレ無し
百段階段を上り始めてしますと、それ以降にロッカーやトイレはありません。
また、和室を傷つけないようにキャリーケースなどの引きずるタイプの大きな荷物や傘の持ち込みは禁止されているため、事前にホテルエントランス(ベルデスク)などに預けましょう。
また、トイレはアートギャラリーのエレベーターを上ってすぐ左手側にあるので階段を上り始める前に済ませておくと安心です。
百段階段に至る際はこのエレベーターに到着するので、左手方向(この画像だと右方向)にお手洗いがあります。
空調が強めかも
これは私の経験なので絶対では無いと思いますが、9月初週のまだ暑い残暑の季節に行ってちょっと肌寒いと感じる程度には空調が効いていました。
個人の感覚次第ですし、企画展が「和のあかり×百段階段2022光と影・百物語」という妖怪関連の種類だったこともあり雰囲気作りを兼ねていた可能性もあるので断言はできません。
ただ、脱ぎ着しやすい服や荷物に余裕があれば1枚羽織るものを準備しておくと良いのではないかな…と思います。
混雑状況・待ち時間・所要時間
混雑時状況・待ち時間
私は運良く遭遇したことはありませんが、来場者の人数があまりに多い場合は、入場制限をかけるそうです。
本企画展は、混雑緩和のため時間毎に定員数を設けて運営しています。一定数になりましたらお待ちいただく場合がございます(後略)
出典:ホテル雅叙園公式オンラインチケットより
しかし、基本的に入場制限さえかかっていなければ待ち時間は無しですみます。
Google Mapの混雑状況を曜日別にまとめると以下のようになり、当たり前ですが土日は平日よりもかなり混雑することが予想されます。
土日の内、比較的グラフが低い位置を示しているのは、土曜の開場〜12時頃までと16時〜17時、日曜日の16時〜17時ごろになっています。
企画展によって開始・終了時間が違うため事前に必ずチェックが必要ですがこうした時間を狙えれば入場制限に合う確率は低くなると思われます。
所要時間
じっくり見れば1時間前後、すーっと階段を上り部屋をさらっと通過すれば15分もかからないくらいです。
企画展の作品がお部屋に飾られているので是非そちらを見ていただくのはもちろん、廊下にも部屋にも非常に細かい天井画が描かれているのでそちらは楽しんでいただきたいな、と思います。
行った感想と写真
ホテル雅叙園東京のエントランスに到着後、左手方向すぐに百段階段へ続くエレベーター(記載はGALLERY HALLですが)があります。
このエレベーターのすぐ右隣に小さなデスクが有り、そちらでホテルの方がチケットの確認や精算をしてくださりますが、今回私はホテル雅叙園東京に宿泊していたため、半額の精算でした。
この際に、傘を持っていたり大きなキャリーケースを持っていると何かしら案内をいただけるとは思うので、伺ってみると良いと思います。
そしてこのエレベーターは入り口ドアも中も壁面と床面が全て漆塗り装飾となっており、この時点でかなりの豪華さを感じられます。
エレベーターで上った階で降りると、そこが百段階段への廊下となっています。
目の前にはその時の企画展や季節に合わせてアート作品が飾られているので是非チェックしてみてください。
また、このエレベーターホールにトイレが有り、ここ以降は百段階段を上って降りて戻るまでトイレはありませんのでここで済ませて置いたほうがよいです。
廊下を進んでいくと靴を脱ぐスペースやミュージアムショップが有り、そこを過ぎるといよいよ百段階段です。
10段程度ごとに段数が書いてあるため(疲労ととともに)噛み締めながら上ることができます。
私が訪れたのは「和のあかり×百段階段2022光と影・百物語」という企画展だったため、中々各部屋の雰囲気は暗めな箇所が多く、私はわくわくしましたが小さなお子さんは怖がっている子もいました。
百物語(ひゃくものがたり)は、日本の伝統的な怪談会のスタイルのひとつである。怪談を100話語り終えると、本物の物の怪が現れるとされる。
出典:Wikipedia
また、企画展によると思うのですが、こうした展示物はアート作品のため、同じ作者の方が作成した物がミュージアムショップで販売されていたり、展示物を購入することができるそうです。
具体的にはこの綿毛ライトのような展示物が販売されていました。アーティストの方の1点物も多いので、気になる方はミュージアムショップを帰りに訪れることをおすすめします。
また、天井画とセットのように荘厳なアート作品がある部屋もありました。決して暗いばかりの雰囲気などではなかったので個人的にはとても楽しかったです。
最奥の頂上の間は2面が大きく窓貼りとなっている部屋で今までの部屋よりもより開放的です。
窓枠の格子木まで細かい装飾が施されており、天井画や壁面以外へのこだわりも凄まじいものを感じます。
ホテル雅叙園東京(百段階段)体験記のまとめ
最後に百段階段のチケット料金比較と予約サイトをリンクしたものを作成そておりますので、ご興味が湧いた方は是非訪れてみてください。
購入(入場)方法 | 特徴 | お得度 |
---|---|---|
公式サイト購入 | 通常料金(概ね1,200円〜1,500円) | 割引無し |
他チケットサイト購入 | レストラン・カフェ・浴衣レンタルとセットで割引などあり | 最大15%前後割引 |
ホテル雅叙園東京宿泊 | 通常入場料の半額 | 50%割引 |
せっかくなのでホテル雅叙園東京に宿泊してしまおうかな…という方はコチラに宿泊時の感想をまとめていますので参考にしてください。